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小売業界のトレンドを踏まえたEC市場の魅力とは?

コロナ禍の中、事業者の方は既存販路の維持に困られている方も少なくないと思います。 今までは自社店舗や販売代理店でモノを売ってこられた方も、このご時世で店の時短営業や来客数減少に悩まれているかと思います。今回は、小売業全体の10年の動向のなかで各業態の市場規模がどのような構造になっているのか、その中でEC市場がいかに魅力的であるか、さらにいえば越境ECなど国をまたいだEC市場のポテンシャルについても説明します。

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小売販売チャネルの中期的トレンド

小売業界の各プレイヤーの中でも、近年はECの伸びが顕著になっている。
2020年は物販のBtoC ECはコンビニの市場規模(11兆6,423億円)を追い越し12兆2,333億円となった。経済産業省のデータに基づけば、2014年からの市場規模の伸び率では物販BtoC ECがダントツ(+80%)であり、次点の伸び率となるドラッグストア(+52%)よりも大幅に高い。ここからも、小売の販売チャネルがECへシフトしている事が伺える。
参考:経済産業省「商業動態統計」「電子商取引に関する市場調査」

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2020年の主要小売業販売額

ドラッグストア、ホームセンター、家電量販は対前年+5%超え、スーパーも巣ごもり需要により+3.4%で善戦。一方コンビニは-4.4%と苦戦。百貨店は都市部の売上減少及びインバウンド売上の喪失により対前年-25.5%と大苦戦し、家電大型専門店と市場規模が逆転。
参考:経済産業省「商業動態統計」から作成

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世界の BtoC-EC 市場は順調に成長、EC化率も22%と日本の約3倍

2020 年の世界の BtoC-EC 市場規模は 4.28 兆 US ドル、EC 化率は 18.0%と推計されている。世界的な新型コロナウイルス感染症拡大を背景に、EC 需要が増加し、市場規模及び EC化率の増加に繋がったと見られている。その後も市場規模の拡大と EC 化率の上昇が予想されており、2024 年には 6.39 兆 US ドル、EC 化率は 21.8%にまで上昇すると予測されている。世界規模で小売分野での EC 化が引き続き拡大するとの予測であり、EC を前提とした商品販売の在り方が一層問われることとなろう。
参考:eMarketer, December 2020 をもとに作成
但し含まないもの:旅行やイベントのチケット、料金支払い関連、税金、送金、フードサービス、ギャンブル等

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日本のEC市場は巣ごもり消費で一気に底上げも、海外に比べてまだまだ成長余地あり

物販系分野の BtoC-EC 市場規模は、前年の 10 兆 515 億円から 2 兆 1,818 億円増加し、12 兆 2,333 億円となった。伸長率は 21.71%であった。EC 化率は 8.08%と前年より 1.32ポイント上昇。2013 年の同市場規模が 5 兆 9,931 億円であったので、7 年間で約 2 倍に拡大した。

新型コロナウイルス感染症拡大に伴う巣ごもり消費の影響で、2020 年の同市場規模は大幅に拡大した。この数年、伸長率は 1 桁台後半であったため、2019 年までの傾向の延長線で 2020 年の物販系分野の BtoC-EC 市場規模が推移したとの仮定を置けば、最大でも 11 兆円であったと推測される。従って、巣ごもり消費が我が国の物販系分野の BtoC-EC 市場規模を少なくとも約 1.2 兆円底上げしたと計算できる。
「電子商取引に関する市場調査」:経済産業省からの委託により、大和総研が調査

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日本は輸出大国であり、越境ECにも商機あり

経済産業省「電子商取引に関する市場調査」によると、2020年の各国間のEC市場規模の推計結果は下記の通りになった。日米、日中双方において日本は越境ECにおいて輸出過多であり、コロナ禍において海外の観光客のトラフィックが減少してもなおECの市場規模は増加している。市場規模は米国7.7%、中国17.8%の成長率で伸長している。海外の販路拡大においてEC活用は有効であるだろう。
参考
・ 日本の越境 BtoC-EC(米国・中国)の総市場規模は 3,416 億円となった。このうち、米国経由の市場規模は 3,076 億円、中国経由の市場規模は 340 億円であった。
・ 米国の越境 BtoC-EC(日本・中国)の総市場規模は 1 兆 7,108 億円となった。このうち、日本経由の市場規模は 9,727 億円、中国経由の市場規模は 7,382 億円であった。
・ 中国の越境 BtoC-EC(日本・米国)の総市場規模 4 兆 2,617 億円となった。このうち、日本経由の市場規模は 1 兆 9,499 億円、米国経由の市場規模は 2 兆 3,119 億円であった。
参照:「電子商取引に関する市場調査」:経済産業省からの委託により、大和総研が調査

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最後に

国内、海外ともに可能性のあるECチャネルの構築ですが、たとえば自社ECを構築する方法もあれば、積極的に外部のECモールやECサイトを利用する方法もあります。その際には、経営戦略から落とし込んだマーケティング戦略の構築が不可欠です。
VENECTは様々な企業と連携をし共創することで、ブランドの価値を生活者に届けるためデータを軸に経営戦略に基づいたマーケティング戦略の立案から施策の設計・実行まで一気通貫したマーケティング支援を行っています。その一環で、こちらのコラムで説明したようなECの可能性の提案や立ち上げから実行までの課題解決提案もご提供いたします。マーケティングのご担当者の方はお気軽にお問合せください。