顧客分析に使える4つの手法と 分析時のポイントを徹底解説

よりターゲットに響くマーケティング施策を投下するためには、顧客分析が欠かせません。しかし、一言で顧客分析といってもさまざまな手法があるため、うまく使いこなせている企業は少ないのが実情です。本記事では、顧客分析に使える4つの手法と分析時のポイントを解説します。顧客分析によってマーケティング施策の効果を高めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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Date2023年07月20日
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CategoryKnowledge
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Tag#インサイト#ブランド#レビュー分析
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顧客分析とは
顧客分析とは、既存顧客や見込み顧客が持つ特徴を把握するために行うデータ分析を指します。顧客分析の主な目的は、マーケティング戦略の立案に必要なデータを得ることです。顧客分析では、主に「属性情報」と「購買行動」のデータを分析します。「属性情報」は性別や年齢、居住地、職業などの基本情報を指し、「購買行動」は来店頻度や購入品目、購入数、購入履歴などのデータを指します。
顧客分析の主な目的
顧客分析の主な目的として、ここでは以下3つのポイントを紹介します。
・ターゲットを特定できる
・ニーズを把握できる
・顧客満足度を高められる
ターゲットを特定できる
顧客分析の重要な目的として、ターゲットの特定が挙げられます。そもそも自社の商品やサービスが対象とするターゲットがあいまいなままでは、どれだけマーケティング施策を投下しても大きな成果は得られません。年齢や性別、居住地、来店頻度、購入品目などを分析し、どのような属性・状態の顧客が自社の商品・サービスを購入する傾向にあるのか把握することが大切です。その結果、特定のターゲット層に響くマーケティング施策の立案・実行が可能となります。
ニーズを把握できる
顧客分析を実施することで、ターゲットが抱えているニーズを把握できます。ニーズとは、顧客が現実と理想のギャップを埋めるために必要としているものです。顧客がどのような悩み・課題を抱えており、その解決に向けてどのような商品・サービスを求めているのかがわかれば、効果的なマーケティング施策の投下が可能になります。ニーズのない人々に対し、コストをかけてマーケティングを実施するのは効率的ではありません。顧客分析によってまずはニーズを洗い出しましょう。
関連記事:「顧客ニーズとは?意味やウォンツとの違いをご紹介」
顧客満足度を高められる
顧客分析の結果は、顧客満足度の向上にもつなげられます。自社や競合他社の商品・サービスがどのように認知されているかを調査することで、改良すべきポイントや新たな差別化の余地を発見できるからです。ターゲットとなる顧客が自社や競合他社のブランドをどのように認識しているのか、どのような判断で購入しているのかといった点をブランド認知度調査によって把握すれば、マーケティング活動の精度を高められます。VENECTではブランド認知度調査も行っていますので、改めて顧客分析に取り組みたいとお考えの方は、ページ下のお問い合わせフォームよりご連絡ください。
顧客分析に使える4つの手法
ここでは、顧客分析の主な手法として以下の4つを紹介します。
・デシル分析
・RFM分析
・行動トレンド分析
・コホート分析
特徴や活用方法を順番に見ていきましょう。
デシル分析
「デシル」とは、ラテン語で「10等分」という意味を持つ言葉です。デシル分析では、顧客を購入金額の大きさに応じて10個のグループに分けます。これにより、各顧客層の特徴や売上への貢献度合を把握できます。デシル分析の結果をもとに、売上貢献度の高い顧客層に絞ってマーケティング施策を投下すれば、効率的に販売拡大を狙えるでしょう。
RFM分析
RFM分析では、顧客の購買行動を「Recency(直近の購入日)」「Frequency(購入頻度)」「Monetary(累計購入金額)」という3つのポイントで評価します。
・Recency(直近の購入日):購入日が直近であるほど高スコア
・Frequency(購入頻度):購入頻度が高いほど高スコア
・Monetary(累計購入金額):金額が大きいほど高スコア
RFM分析なら、「過去に多額の購入があったが、直近数年間は購入していない顧客」や「一度に多額の商品を購入したが、リピートのない顧客」などを正しく見極められます。
行動トレンド分析
行動トレンド分析では、時間や季節による購買行動の変化によって顧客を分析します。季節による違いはもちろん、時間帯や曜日による変動も対象となります。顧客の過去の購買傾向を分析し、季節・曜日・時間帯における特徴や共通点を洗い出すことで、タイミングに応じた適切なマーケティング施策を率欄できるようになるのです。
コホート分析
「コホート」とは、共通の特徴を持った集団を指します。コホート分析では、一定の属性や条件をもとに顧客を分類し、時間経過にともなう変化を分析します。初回の来店・購入後の行動をグループごとに確認すれば、利用率やリピート率の高いグループを割り出すことが可能です。顧客の獲得コストが同じでも、継続して利用されればLTV(顧客生涯価値)が高くなるため、より大きなリターンが得られます。
顧客分析のポイント
顧客分析を実施する際には、以下3つのポイントを押さえておきましょう。
・対象顧客を絞り込む
・市場の成長性を精査する
・購入プロセスを可視化する
順番に解説します。
対象顧客を絞り込む
まずは顧客分析の対象を絞り込むことが大切です。目的に応じて顧客を絞り込むことで、より深い分析が可能となります。例えば、リピート率向上を狙った既存顧客の分析と、新規獲得を狙った潜在顧客の分析ではアプローチが大きく異なります。分析の対象となる顧客を絞り込んだうえで、適切な分析手法を選びましょう。
市場の成長性を精査する
どれだけ精度の高い顧客分析ができても、その市場に成長性がなければ得られる成果は小さくなります。すでに市場の成長が止まっており、競合各社がポジションを築いている状態であれば、新たに割り込む余地はほとんどないでしょう。顧客分析の実施に値するだけの成長余地があるのか、事前に見極めることが大切です。
購入プロセスを可視化する
顧客が商品の購入に至るまでのプロセスを可視化することも重要です。購入プロセスを含めて顧客を分析することで、マーケティング施策に落とし込みやすくなります。例えば、オンラインでの購入頻度が高い顧客であれば、自社サイトを訪れたきっかけがWeb広告なのかSNSなのか、プロセスを洗い出します。効果の出ている施策を強化することで、効率的な販売拡大が可能になるでしょう。
最後に
マーケティングの戦略立案〜実行支援まで一気通貫で行うVENECTでは、変化を続ける生活者の生活様式に合わせたマーケティング支援を行い、顧客体験を設計することが可能です。 以下のお問い合わせフォームよりご連絡ください。