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ビジネスにおける「データ活用」の 事例や進め方を徹底解説

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ビジネスをうまく構築するためには、市場や顧客、地域に関するものなど様々なデータの活用が欠かせません。販売拡大を目的とする場合なら、緻密な調査・分析に基づいて戦略を検討することでマーケティング施策の精度を格段に高められます。しかし、データの収集自体が目的になってしまったり、分析結果をうまく成果につなげられなかったりする企業も少なくないでしょう。 本記事では、ビジネスにおけるデータ活用の事例や進め方を徹底解説します。データ活用に課題を感じている経営者・企業担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

ビジネスで活用できるデータの種類

ビジネスで活用できるデータは、大きく分けて「外部データ」と「内部データ」の2つに分けられます。具体的なデータの種類や活用方法を順番に見ていきましょう。

外部データ

外部データとは、社内ではなく外部の機関が調査・公表している情報やインターネット上で見つかる一般的な情報を指します。具体的には、気象データや道路交通情報のほか、SNS上の情報やトレンドなどが該当します。国や自治体による発表資料であれば、データの信頼性は非常に高いといえるでしょう。

外部データはインターネットやテレビがあれば誰でも入手可能なデータであり、マクロな状況を把握するのに使えます。外部データを使って全体像を把握しておかなければ、せっかく新規事業を立ち上げたのにそもそもマーケットサイズが小さかったといった事態になりかねません。また近年では、SNSも見逃せない情報源の1つです。SNSの情報には拡散性があるため、うまくトレンドを発見できれば大きな販売拡大のチャンスが掴めます。

内部データ

内部データは社内に蓄積された様々なデータを指す言葉で、以下のようなものが含まれます。

・販売データ
・顧客データ
・広告パフォーマンス
・設備・システム上のデータ
・業務データ
・人事評価

販売や広告など売上に直結するものはもちろん、設備や業務に関するものなど、仕事の効率化や精度向上につながるデータも重要です。現在の状況を正しく把握することで、既存ビジネスの改善や新規ビジネスの創出につなげられます。また、外部データと組み合わせることで分析の精度はさらに高まるでしょう。

例えば、市場のターゲットやニーズを外部データで捉えたうえで、自社の販売状況を内部データで確認します。市場全体における自社の立ち位置を明確にすることで、既存ビジネス拡大のチャンスや、新規ビジネス創出のアイデアが見つかるはずです。

ビジネスにおけるデータの活用事例

ここではビジネスにおけるデータの活用事例として、以下の3つをご紹介します。

・マーケティング戦略の構築
・業務効率の改善
・予測精度の向上

順番に見ていきましょう。

マーケティング戦略の構築

自社にとって適切なターゲットを設定し、販売を拡大していくためにはデータに基づくマーケティング戦略の構築が欠かせません。競合他社のポジショニングや顧客が求めているものをデータから導き出すことで、自社の強みを活かすべきポイントが見えてきます。

自社の立ち位置を正確に把握するには、すでに保有している社内の内部データに加え、ブランド認知度調査などを実施して現状を可視化することも大切です。インターネット上で手に入るレベルの外部データでは、自社のターゲットに関する細かい分析は難しいでしょう。目的に合った調査を実施することで、戦略策定に直接活かせるデータが集まります。

VENECTではブランド認知度調査も行っていますので、市場や顧客に関する詳細なデータを取得・活用したいとお考えの方は、ページ下のお問い合わせフォームよりご連絡ください。

業務効率の改善

既存の業務においてボトルネックになっているポイントを洗い出すことで、業務の効率化が図れます。設備やシステムに蓄積されたデータをもとに、工数が多くかかっている箇所や不良品率の高い箇所を精査・改善すれば、業務にかかる人数や時間を削減できます。「業務効率の改善」というと技術系の部門を想像するかもしれませんが、事務系の部門であっても取り組むべきテーマです。

例えば、営業担当者ごとのパフォーマンスをタブレットなどのデバイスを使って可視化することで、管理精度やモチベーションの向上につなげられます。すでにあるデータを活用することで、よりよい組織運営が可能となるのです。

予測精度の向上

販売や在庫の予測精度を高めるのにもデータ活用は有効です。ベテラン社員の勘に頼るのではなく、過去の実績データをもとに計画を作成することで、作りすぎによる在庫処分や欠品による販売機会の損失が少なくなり、より効率的な経営が可能となります。

例えば、化粧品のカラーバリエーションを検討する際、担当者の感覚に任せて各色の販売量を予測してしまえば、正確な販売計画の作成は難しくなるでしょう。類似商品の過去の販売実績や現在のトレンド、時期的な需要の変化など様々なデータをもとに予測を組み立てることで、精度を高めることが可能となります。

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ビジネスにおけるデータ活用の進め方

ここでは、具体的なデータ活用の進め方として以下6つのステップをご紹介します。

・目的の設定
・データの収集
・データの精査・加工
・データの分析
・アクションの決定
・効果検証

順番に見ていきましょう。

目的の設定

まず、自社ビジネスにおいてどのような目的でデータを活用するのか明確にすることが大切です。IT機器の発達により、近年では様々なデータを簡単に取得できるようになっています。多面的な情報をもとに分析できることはメリットですが、ただ情報を集めるだけで満足してしまわないよう注意が必要です。何のためにデータを収集・活用するのか、明確な目的をセットすることで初めて有意義な取り組みとなります。

データの収集

データ活用の目的が定まったら、その達成のために必要な情報を整理したうえで、収集するための仕組みを構築します。既存データの加工で済む場合もあれば、独自の調査が必要になる場合もあるでしょう。

例えば、狙うマーケットのなかで競合他社がどのようなポジショニングを築いているのか、自社はどのような差別化が可能なのかといった点を手持ちのデータだけで分析するのは困難です。データ活用の知見がない場合は、マーケティング会社や調査会社を起用し、データ収集の設計からサポートしてもらうのがよいでしょう。

関連記事:「ポジショニングとは?意味やマーケティング戦略に欠かせない理由を徹底解説

データの精査・加工

データを収集できたら、信頼できるデータになっているか内容を精査することが大切です。調査対象がマーケットの状況を的確に反映していなければ、誤った経営判断につながりかねません。せっかくデータ活用に取り組んでも、効果が生まれないどころかマイナスの影響を及ぼす可能性もあります。収集したデータに偏りがないか、よくチェックしましょう。信頼性の高いデータであることが確認できたら、目的に合わせてデータを加工します。

データの分析

収集・加工したデータしたデータをもとに分析を行い、自社の課題特定につなげます。自社と他社の差は何なのか、既存市場に拡大余地はあるのかなど、事前に設定した目的に合わせて必要なデータを抽出し、現状を可視化します。ただ詳しいデータを収集するだけで満足しないよう、具体的な改善提案につなげることが大切です。

アクションの決定

データの分析によって現状を可視化できたら、自社に必要なアクションを決定します。データの分析や調査結果の報告に留まらず、改善に向けたアクションをスケジュールに落とし込み、着実に実行することが大切です。

効果検証

データ分析をもとに必要なアクションを決定したら、スケジュールに沿って実行しながら効果を検証し、PDCAを回していきます。

例えば、年に1度など定期的に同様の調査を実施することで、前回からの変化を可視化できます。前回の調査後に実施したアクションに効果があったのかどうかを確認すれば、同じアプローチでの改善を継続すべきか、別のアプローチが必要なのか判断できます。効果検証のサイクルを回すことで、データ活用がビジネス上の成果につながりやすくなるでしょう。

関連記事:「データ活用サイクル定型化で潜在市場への訴求力アップ

最後に

マーケティングの戦略立案〜実行支援まで一気通貫で行うVENECTでは、変化を続ける生活者の生活様式に合わせたマーケティング支援を行い、顧客体験を設計することが可能です。 以下のお問い合わせフォームよりご連絡ください。