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ブランディングとは? 意味や目的、流れをわかりやすくご紹介

この記事でわかること
  • ブランディングの定義
  • ブランドを構成する要素
  • ブランディングの種類
  • ブランディングが重要な理由
  • ブランディングの基本的な流れ
  • ブランディングを成功させるポイント

読了目安:8分

企業のマーケティングに携わる方、個人でも自身の商品やサービスを展開する方は、ブランディングという言葉を耳にしたことがあるでしょう。しかし、ブランディングの目的や進め方、なぜ重要なのかという理由まではなかなか把握しきれていないのではないでしょうか。この記事では、ブランディングについて以下の項目を解説していきます。

・ブランディングの目的やマーケティングとの違い
・ブランディングがもたらすメリット
・ブランディングが重要な理由
・ブランディングの進め方
・ブランディングを成功させるために重要なポイント

ブランディングの理解を深めてマーケティングに活かすためにも、ぜひ参考にしてみてください。

目次

ブランディングとは?

「ブランドとしての認識を勝ち取るためのマーケティング戦略」のことをブランディングと言います。

ブランドとは、顧客が自社のサービスや商品について価値を見出し認識されているものです。たとえば、和食はユネスコ無形文化遺産に登録され、健康によいと世界中で認識されています。和食が健康によいという価値が世界で認められ、多くの人に認識されたため、和食という日本のブランドが確立しました。このように、自社の商品やサービスについて、顧客が〇〇といえば△△というイメージをもち、価値を見出してもらえるようにするために行う活動がブランディングです。

ブランディングとマーケティングの違い

ブランディングとマーケティングの意味を混同されてしまう方も多いかもしれませんが、意味合いは大きく異なります。活動の目的は以下のとおりです。

ブランディング:商品やサービス、企業のイメージや価値を向上させて差別化を図るために行う活動
マーケティング:販促や広告宣伝に伴う市場調査など、商品やサービスを売れる仕組みを作るために行う活動

人でたとえると、ブランディングは相手に自分のイメージをもってもらうために行うことなのに対して、マーケティングは自分のイメージを相手に伝えるために行うことといった認識です。

ブランドを構成する要素

ブランドを構成する要素を把握することで、ブランディング活動の効果を高めることが可能です。ブランドを構成する要素には、主に以下の4つがあります。

1.ブランドがもたらすベネフィット
2.ブランドの個性
3.ブランドの情緒・体験
4.ブランドのストーリー

1.ブランドがもたらすベネフィット
ブランドの商品やサービスの品質や機能による実利的な喜びから、顧客にどんな未来をもたらすのかを明確にしましょう。商品やサービスが誰の・何のためのものなのかがはっきりするとブランドの立ち位置が確立します。

2.ブランドの個性
ロゴやデザイン、ブランドメッセージなど、人の感性に訴えかける個性の強いものは差別化を図りやすい重要な要素となります。

3.ブランドの情緒・体験
商品やサービスに触れることで起こる感情の変化や雰囲気を演出することで、顧客の体験価値が大きく向上します。

4.ブランドのストーリー
開発秘話など裏側にある物語からは多くの人の心を刺激し共感を得ます。ストーリーはファンを増やすブランディングにおける大切な要素です。

ブランディングの種類

ブランディングは目的に応じて以下のような種類に分類されます。

・インナーブランディング/アウターブランディング
・企業ブランディング/サービスブランディング
・BtoC/BtoBブランディング

インナーブランディング/アウターブランディング
インナーブランディングは自社の従業員に対して、会社のイメージ価値を高めて成果を上げる目的で行うブランディングです。アウターブランディングは社外に対して、自社の企業価値を高めて訴求する目的で行います。

企業ブランディング/サービスブランディング
企業ブランディングは、他社との差別化を図るために行うもので採用活動や融資などに大きく影響していきます。サービスは、商品のように目に見えるものばかりではないものではありません。体験や発信などによって目に見えない価値を高めていくために行うのがサービスブランディングです。

BtoC/BtoBブランディング
BtoCは生活者、BtoBは企業担当者や社会に対してイメージアップや差別化を図り、新規顧客を獲得する目的で行います。

ブランディングが重要な理由

ここでは、ブランディングが重要な理由を企業と生活者に分けてご紹介します。

企業におけるメリット

ブランディングによって企業側にもたらされるメリットは、以下のようなものがあります。

・顧客ロイヤリティの向上
・販促費用の削減
・採用費の削減
・従業員の帰属意識向上

顧客ロイヤリティが向上することで、企業に対する信頼が高まりリピート率が上がります。また、購入後の良質な体験は拡散される傾向にあるため、大々的な広告を打ち出さずとも、商品やサービスが売れる可能性が高まり、販促費用の削減に期待できるでしょう。また、企業価値が高まってよいイメージがもたれると、多くの人財が集まりやすくなります。その影響で、優秀な人財を確保するための採用費の削減効果も期待できます。さらに、社外からも高い評価を得ている企業ならば、従業員のモチベーションアップや意思統一につながり、成果を上げやすい組織を作りやすくなるでしょう。

生活者におけるメリット

ブランディングをすることによって生活者にも、以下のようなメリットが生まれます。

・商品の比較をしなくて済む
・安心感の向上

現代は情報や類似商品がありふれており、生活者にとって本当に価値あるものを見つけるのが困難です。欲しいものがあっても、自分にとってどれが一番よいかわからない状態の場合だと、ネットやSNSで探し回って比較、検討します。探す時間は生活者にとっては大きな負担です。ブランディングによって生活者に価値を理解してもらえていれば、探す手間がかからなくなります。ブランドが確立している場合、自分で購入したことのない商品でも、他の生活者の体験などから購入後の体験をイメージすることが可能です。そのため、購入前の段階で生じる価格に見合った効果があるのかといった不安が減ります。

ブランディングの基本的な流れ

ブランディングを進めていくには、大きく分類すると以下4つのステップを踏んでいきます。

1.環境を分析する
PEST分析・3C分析・SWOT分析を用いて、自社や市場、その他取り巻く外部環境を分析して戦略を立てる準備を行います。

2.ブランドコンセプトを作成する
ターゲットとなる顧客にどんなイメージをもってもらいたいか、どんな価値を提供していくのかを言語化します。

3.アウトプットする
ブランドイメージに合う風景や人、ものなどあらゆる視点から想像してピックアップし、ロゴやタイトルなどを作成してホームページやSNSなどを通じて発信していきます。

4.効果測定を行う
ブランディングは長期戦です。効果測定にはKPI(重要業績評価指標)を設定します。期間を分けて数値的判断ができる目標設定とし、検証を重ねていきます。数値判断できる測定方法は、NPS(Net Promoter Score)やエゴサーチなどさまざまです。

ブランディングを成功させるためのポイント

トブランディングを成功に導くためのポイントは数多く存在します。そのなかでもとくに重要視したい以下3つのポイントについてみていきましょう。

・自社の商品やサービス価値の明確化
・顧客に提供するブランドイメージの明確化
・長期的に継続する

まずは、自社の商品やサービスが「誰の・何のためにあるか・どんな未来をもたらすのか」を明確にすることが重要です。そして、顧客に「どんなイメージをもってもらい、どうやって伝えていくか」を明確にしましょう。また、ブランディングはすぐに効果があらわれるものではありません。段階を踏んだ目標設定をし、効果検証と改善対策を繰り返し行う必要があります。最終的なゴール目標を達成するためには、何よりも継続することが大切です。

ブランディングはブランド認知度調査が欠かせない

ブランディングにおいて、イメージや顧客が抱く企業に対する信頼度を数値化するデータを集めることがむずかしいものです。そのため、数値で判断するためにはブランドに対する認知度調査が欠かせません。ブランド認知度調査とは、市場における浸透度やイメージを、ネットアンケートなどを用いて集計しデータ化するものです。定期的に調査を行うことでブランディングの効果測定を図れる頼もしい材料となります。

VENECTでは、ブランド認知度調査によって自社、競合ブランドのイメージや評価を比較できるデータを提供可能です。現在の自社の立ち位置を把握し、ブランディング戦略をサポートすることができます。

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