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STP分析とは?
マーケティング戦略に役立つフレームワーク

この記事でわかること
  • STP分析の概要
  • STP分析の目的
  • STP分析の具体的な方法

読了目安:5分

新しい商品・サービスの販売や新事業展開などの際には、市場分析が必須となります。その際に役立つ手法のひとつがSTP分析です。STP分析を使いこなすことで、自社が取るべき優位なポジションや、自社に合わせたマーケティング手法がわかります。本記事ではSTP分析の概要や目的、具体的な分析の方法を紹介します。正しいリサーチ手法を取り入れて、自社のマーケティングに活かしてください。

目次

STP分析とは

STP分析とは、Segmentation(セグメンテーション:市場の細分化)、Targeting(ターゲティング:狙う市場の決定)、Positioning(ポジショニング:立ち位置の明確化)のそれぞれの頭文字を取って名付けられた分析の手法です。つまり、STP分析では市場の全体像を客観的に把握して狙うべき市場を定めた上で、自社の取るべきポジションを明確にします。業種や扱う商材に関わらず活用できる点も、特徴のひとつです。以前の記事ではSTP分析を使って、商戦期に結果をだすために出来ることを具体的に紹介してきました。こちらもぜひご参照ください!

STP分析の目的

STP分析の主な目的には、以下のものが挙げられます。

・他社との差別化
・ユーザーニーズの把握
・マーケティング戦略の明確化

市場全体を通して他社との関係性を分析するため、どのような戦略をとるべきか明確になります。自社の新事業展開や新商品・サービスのリリース、また競合他社・市場に変化があったときなどに、STP分析を行うのが一般的です。

STP分析の方法

STP分析にはS(セグメンテーション)T(ターゲティング)P(ポジショニング)という3つの要素があり、分析の際にはS→T→Pの順で実行します。それぞれのフェーズを解説します。

セグメンテーション

セグメンテーションは、ターゲットとなる顧客の属性やニーズなど、項目によって市場を細分化する工程です。市場を細かく分けることで、より自社が狙うべき市場がわかりやすくなります。セグメンテーションにおける市場は、まず大きく消費財市場と生産財市場の2つに分けられます。

消費財市場
toC向けの市場。想定顧客の年齢や性別、地域、ライフスタイル、購買心理などを軸とした市場。

生産財市場
toB向けの市場。想定企業の業種や規模、受注量、使用頻度、緊急性、購買方針などを軸とする。そのうえで上記のようなあらゆる観点から市場を細分化し、自社の強みを活かせる市場を検討します。また、自社の商品やサービスを本当に求めている想定顧客を明確化でき、芯の通ったマーケティングが可能となります。

ターゲティング

ターゲティングとはセグメンテーションで細分化した市場から、自社が参入すべき市場を定めることです。具体的には規模が大きく市場が成長中であり、顧客のニーズが見込め、かつ競合他社が少ない市場が狙い目です。また、選ぶ市場は必ずしも1つに絞る必要はなく、状況に応じて複数の市場をかけ合わせるケースもあります。ターゲティングは、以下の無差別型・差別型・集中型の3つの手法で行います。

無差別型
年齢や性別などに関係なく、さまざまな市場に同じ商品・サービスを提供する手法です。主に大企業でよく見られる手法で、幅広い層へのリーチが可能です。具体的には、食料品や日用雑貨などに適しています。

差別型
細分化した複数の市場に、異なる商品やサービスを提供する手法です。例えば、対象ごとに「大人用」「子ども用」「家族用」と料金や用途が異なる商品を販売する、といった方法が挙げられます。多くの企業・分野で採用されている手法ですが、それぞれの市場やニーズに対応するために、管理費や広告費などのコストがかかります。多くの資金や人材を要するため、大企業向けの施策といえるでしょう。

集中型
ごく限られた市場に集中して、マーケティングを行う手法です。専門性の高い商品や高級ブランド品など、ニッチなニーズに対応するような企業に効果的です。「この商品に関しては他社には負けない」という状態にまでなれば、高いシェアが見込めるでしょう。経営資源が限られている中小企業には、集中型のマーケティングが向いているといえます。集中することにより最小限の労力で効果を得やすい一方、リーチが狭いため失敗すると致命的となるリスクがあります。

ポジショニング

ポジショニングとは、セグメント内の競合サービスや商品と比較をして自社のブランドの立ち位置を決めることです。例えば市場ですでに高いシェアをもつ企業があった場合、自社との位置関係を見極め、有利となるポジションを探します。具体的には競合他社の特徴や強み、価格帯、機能、品質などを分析し、自社と比較したうえで差別化を図ることが重要です。その際、ポジションマップを用いて自社と競合他社を当てはめると、立ち位置が判断しやすくなるでしょう。

最後に

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