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販管費(販売管理費)を徹底解説
販管費を抑えるためのコツとは?

この記事でわかること
  • 販管費の意味と内訳・勘定科目
  • 一般管理費の意味と内訳・勘定科目
  • 販売管理費比率の重要性とその計算方法
  • 広告宣伝費の費用対効果を高めたいときにとる手段

読了目安:6分

企業の財務分析を行う際は、販管費の考え方をしっかりと理解しておく必要があります。販管費を安く抑えられれば、より効率的に営業利益をあげられます。販管費としてどのような経費がかかっているのかを知り、コストダウンのための施策を実践しましょう。

今回は、販管費の内訳や財務分析への活かし方、広告宣伝費を抑えるためのポイントなどをご紹介します。

目次

販管費(販売管理費)とは?

販管費は「販売費及び一般管理費」の略称で、商品の販売や管理業務にかかる経費はすべてここに含まれます。販管費は「販売費」と「一般管理費」に分かれています。ここでは、それぞれの概要や内訳を紹介します。

販売費

販売費とは、商品やサービスを販売するうえで必要なコストのことです。主に営業部門やマーケティング部門の活動に伴って費用が発生し、「営業経費」や「販売管理費」とも呼ばれています。どのような戦略で販売活動を展開するかによってコストが大きく変わるため、企業の財政状況に応じて節約することが可能です。

販売費の内訳・勘定科目

販売費の主な内訳・勘定科目は以下の通りです。

  • 広告宣伝費 : DM郵送費や広告の出稿費用など商品やサービスを宣伝するために必要な費用
  • 販売促進費 : 「販売促進」を目的としたサンプル配布やキャンペーン展開などにかかる費用
  • 給与手当 : 商品の販売に関わる営業部門の従業員の給与や賞与、各種手当など
  • 販売手数料 : 委託業者や販売代理店に支払う手数料や決済システム利用にかかる手数料など
  • 接待交際費 : 取引先などの関係者を接待する際にかかる費用、そのほか慶弔費など
  • 荷造運賃 : 商品の運送にかかる費用
  • 旅費交通費 : 取引先への移動など、営業活動において必要な移動費や宿泊費

一般管理費

一般管理費とは、企業の運営において欠かせない人件費や光熱費をはじめとした、一般管理業務にかかるコストのことです。業務内容にかかわらず行う必要があるため、月々のコスト変動はそれほど大きくありません。企業努力では節約しにくい固定費が多く含まれています。

一般管理費の内訳・勘定科目

一般管理費の主な内訳・勘定科目は以下の通りです。

  • 給与手当  : 経理部門や総務部門の従業員の給与や賞与、各種手当など
  • 福利厚生費 : 健康診断や慶弔費など、従業員の福利厚生にかかる費用
  • 水道光熱費 : オフィスの水道代やガス代、電気代など
  • 通信費   : オフィスの電話やインターネットの料金、従業員が使う携帯電話の料金など
  • 地代家賃  : オフィスの家賃や駐車場代など
  • 消耗品費  : 少額の工具や器具、事務消耗品など
  • 減価償却費 : パソコンなどの固定資産の登記費用計上分
  • 保険料   : 会社の所有物に欠けている損害保険料など
  • リース料 : オフィスで使っているコピー機や複合機のリース料金など
  • 研究開発費 : 新商品の開発や既存商品の改良にかかる費用

販管費は財務分析に欠かせない

販管費を用いた財務分析においては「販売費比率(販売管理費比率)」を指標にするのが一般的です。
ここでは、販売管理費比率の重要性とその計算方法をご紹介します。

販売管理費比率とは

販売管理費比率とは、売上に対して販売費や一般管理費がどの程度かかっているのかを確かめるための指標です。この指標を見ることで、効率的に商品やサービスを販売しているのかどうかが分かります。販売管理費比率が低ければ、少ないコストで多くの売上を出しており、経営効率がよいということが分かります。
反対に、販売管理費比率が高ければ、売り上げに対して販売費や一般管理費がかかりすぎていることを意味するため、体制の見直しが必要です。

販売管理費比率を使って財務分析を行う際は、前期の数値や同業他社の数値と引き比べたうえで、販売戦略を検討するとよいでしょう。

販売管理費比率の計算方法

販売費のみを計算の対象とする場合の計算式は「販売費比率=販売費÷売上高×100」です。

販売費と一般管理費の両方を対象にする場合の計算式は、
「販売管理費比率=(販売費+一般管理費)÷売上高×100」です。

販売費が150万円、一般管理費が150万円、売上高が1,000万円である場合、
販売費比率は「150万円÷1,000万円×100%」で15%となります。

同様に、販売管理費比率は「(150万円+150万円)÷1,000万円×100%」で30%です。

デジタルを活用する

広告宣伝費の費用対効果を高めたいときは、デジタルを活用する方法がおすすめです。例えば、Google広告などのWeb広告では精度の高いターゲティングを行うことができます。性別や年齢、地域といった観点からターゲットを絞れるため、最初から狙いたい相手に広告を発信することができます。クリック率やコンバージョン率などのデータが集められ、効果測定が簡単にできるのもWeb広告の強みです。配信結果の分析を通して改善を繰り返せば、より費用対効果の高い広告出稿が可能となるでしょう。

無料集客を検討する

WebサイトやSNSなどを活用し、無料集客を行うのも一つの方法です。Webサイトで有益な情報を提供し、顧客の信頼を得られるようになれば、自然と問い合わせにつながります。SNSの公式アカウントを運用してブランドのファンを増やし、商品やサービスの販売へとつなげる方法もあります。無料集客には優れたアイデアや企業努力が必要ですが、成功した場合は広告宣伝費を大幅に節約できます。

最後に

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