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パーパスブランディングがもたらす3つの効果とは
成功のポイントも解説

この記事でわかること
  • パーパスブランディングの概要
  • パーパスブランディングが注目されている3つの要因
  • パーパスブランディングがもたらす3つの効果
  • パーパスブランディング成功の3つポイント

読了目安:7分

近年、商品やサービスだけでなく、企業そのもののブランディングに取り組む企業が増えています。そんな中、消費者の価値観や企業の評価基準に変化が生じたことで、注目されているのがパーパスブランディングです。

本記事では、パーパスブランディングがもたらす3つの効果と成功のポイントを解説します。自社の経営にパーパスブランディングを取り入れたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

パーパスブランディングとは

英語のパーパス(Purpose)は「目的」と訳されることが多いですが、マーケティングにおいては主に「存在意義」や「志」といった意味を持ちます。つまりパーパスブランディングとは、社会における企業のパーパス(存在意義)を認知してもらうことで、企業活動に対する共感を得るようなブランディングを指します。

通常の企業ブランディングでは、商品やサービスのアイデンティティにもとづいたメッセージを発信することが多いでしょう。しかしパーパスブランディングでは、社会的な存在意義をメッセージとして発信することでステークホルダーの共感・支持を得るのです。

例えば、グーグルは「世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすること」を使命として掲げ、そのメッセージに沿った事業を展開しています。また、花王は「豊かな共生世界の実現」をメッセージとして掲げ、サステナビリティを重視した事業展開をしています。どちらも社会の発展に貢献することをメッセージとして掲げており、株主や取引先、消費者からの共感を得やすいブランディングになっているといえるでしょう。

パーパスブランディングが注目されている背景

パーパスブランディングが近年注目されている背景としては、以下3つのポイントが挙げられます。

  • 消費者の価値観の変化
  • 社会的課題への関心の高まり
  • 企業の評価基準の変化

順番に見ていきましょう。

消費者の価値観の変化

まず、消費者の価値観の変化による影響は大きいでしょう。モノやサービスにあふれる現代では、ただ質がよいだけでは支持されず、その企業・ブランドの背景にあるストーリーが重視されます。社会の発展に貢献する企業の商品・サービスは受け入れられやすいため、パーパスブランディングが事業活動にポジティブな影響をもたらすといえるでしょう。

社会的課題への関心の高まり

また、世界中で社会的課題への関心が高まっていることも背景として挙げられます。自動車の排気ガスや小売店・飲食店で使用されるプラスチック素材の問題などは、ニュースとしても頻繁に取り上げられています。ただ利益を生み出すだけでなく、事業活動が環境破壊を助長していないか、環境の保護や社会の発展に寄与しているかといった点が重視されるようになっています。

企業の評価基準の変化

また、投資家による評価基準の変化も大きな要因でしょう。利益さえ出していれば高く評価されるといった時代は終わり、現代では社会的責任を果たしているかどうかが企業の評価に影響を及ぼすのです。投資家からの支持が得られなければ資金調達が困難になり、企業の発展に支障をきたす可能性があります。投資家からよい評価を得るためには、社会的な存在意義の大きさも重要な要素となっているのです。

パーパスブランディングがもたらす3つの効果

パーパスブランディングに取り組むことで、以下3つの効果が得られます。

  • ステークホルダーの共感が得られる
  • 独自の価値が生まれやすくなる
  • 従業員のモチベーションが向上する

こちらも順番に見ていきましょう。

ステークホルダーの共感が得られる

社会的意義のあるパーパスを設定することで、投資家や取引先、消費者からの共感を得やすくなります。事業を取り巻くステークホルダーが企業にポジティブな印象を持つことで、新規調達や事業拡大などの際にプラスの影響が生じるでしょう。

独自の価値が生まれやすくなる

事業運営によってただ利益を生み出すだけでなく、設定したパーパスの達成を目的として取り組むことで、従来にはなかった新たな価値が生まれやすくなります。

例えば、電気自動車や紙製ストローなどの技術開発が挙げられます。利益と社会的意義の双方を追求するのは簡単ではありませんが、その結果生まれた技術革新は自社に大きな恩恵をもたらすはずです。

従業員のモチベーションが向上する

社会的に価値のある企業活動であれば、従業員は大きなやりがいを感じられます。ただ利益を追求して事業を拡大することにもやりがいはありますが、仕事を通じて「社会に貢献している」という感覚は社員のモチベーションを大きく向上させます。

また、仕事を通じて社会に貢献できるような職場であれば、人材の採用や定着にもプラスに働くでしょう。

パーパスブランディング成功のポイント

パーパスブランディングを成功させるには、以下3つのポイントを押さえることが大切です。

  • 社会問題の解決に焦点を当てる
  • 実現可能な目標を掲げる
  • 利益の創出と両立させる

こちらも順番に解説します。

社会問題の解決に焦点を当てる

パーパスブランディングで周囲の共感を得るには、社会貢献につながるパーパスの設定が重要です。まずは自社の属する業界でどのような社会問題の解決に貢献できるか検討しましょう。ニュースで話題になっている社会問題に注目したり、業界内の他社がどのような社会貢献に取り組んでいるか確認したりといった方法が考えられます。

実現可能な目標を掲げる

社会問題の解決といえば大きな目標を掲げたくなるものですが、設定したパーパスがどれだけすばらしくても、実現できなければ意味がありません。パーパスブランディングに取り組んでいながら、一向に成果が出なければ逆に評価を下げてしまう可能性もあります。技術的・規模的な観点で実現可能な目標になっているかどうか、冷静に見極めることが大切です。

利益の創出と両立させる

企業活動である以上、利益を生み出せるものでなければ継続できません。社会的に意義のあるパーパスだったとしても、そのための活動によって赤字が発生していれば投資家や取引先からの信頼を失う可能性があります。利益の創出と社会への貢献を両立できるよう、企業独自の工夫が求められます。

最後に

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