- この記事でわかること
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- セグメントの概要
- セグメントとターゲットの違い
- セグメントに用いられる代表的な4つの分類方法
- セグメントをする上で重要な4つの条件
読了目安:6分
セグメントとは、市場の見込み客を特定の指標のもとにグループ分けすることです。ターゲットに合わせた適切なアプローチや、よりターゲットに合った商品開発に役立ちます。本記事ではセグメントの概要やターゲットとの違い、セグメントをする上で知っておきたい4つの分類と4つの重要な条件について解説しましょう。
セグメントとは
セグメントとは市場の見込み客を特定の指標にもとづき、グループにまとめた区分のことです。特定の指標とはニーズや購買に至るまでの行動、顧客属性などさまざまな観点を指し、セグメントではその中から最適な指標を選びます。顧客層を集団として絞り込むことでターゲットに合った商品のアピール方法を検討しやすくなり、ターゲット層にいっそう刺さりやすい商品開発に役立ちます。効率的に商品・サービスを売り出すために有効で、マーケティングの最初の段階で用いられることが多い手法です。
セグメントとターゲットの違い
セグメントとターゲットは同じような意味合いとして使われますが、両者は明確に使い分ける必要があります。
セグメント:市場から特定の条件で見込み客をグループ化したもの
ターゲット:セグメントから売上が期待できる対象をさらに絞り込んだもの
つまりセグメントとしてグループを分け、そこからターゲットとなる対象を絞り込むことで、効果的なアプローチが可能となります。
セグメントの主な分類
ここでは、セグメントに用いられる代表的な4つの分類方法を紹介します。
地理的変数
地理的変動とは、国や地域、人口、生活習慣、気候、文化、政治、宗教などの要素によってグループ分けするものです。例えば食料品や家電、衣料品などを使う場合は、地域による違いを踏まえたうえでセグメントに活かす必要があります。特に海外にもアプローチする場合は、宗教慣習や国民性、都市化の度合いなど、幅広い視点で区分けします。
人口動態変数
人口動態変数は顧客の属性によるグループ分けのことです。性別や年齢、職業、所得、世帯構成、学歴などをもとに顧客層を分類します。昨今ではニーズが多様化しており、より細分化したセグメントが求められています。上記のようなそれぞれの項目から「30代後半」「男性」「高収入」「未婚」というように、複数の項目をかけ合わせてターゲットを絞ることが重要です。
心理的変数
心理的変数は顧客の嗜好や性格、ライフスタイル、価値観といった心理的特徴により分類するものです。例えば嗜好や価値観をもとにユーザーを区分すると、ハイブランドを好む層とファストファッションを好む層といった分け方ができます。以前は分析に用いるのは困難とされてきましたが、データ収集の手段が多様化したことで精度が高まっています。なお、心理的変数は単独で使うことは少なく、ほかの変数と合わせて用いることがほとんどです。
行動変数
行動変数とは購買が起こるタイミングや環境、行動パターンなど、ユーザーが購入にいたるまでの要素で分類します。例えば購入の頻度や経路、使用する場面、商品に関する知識なども行動変数に含まれます。雑誌を例に挙げると、同じ商品でも毎週欠かさず購入する読者や、隔週で購入する読者、内容が気になったときのみ購入する読者など、さまざまな分類が可能です。最近ではインターネットの普及にともなって、頻度や経路のデータ取得がしやすくなりました。またニーズの多様化が進んだことで、行動変数を用いた分析の重要性が高まっています。
セグメントをする上で重要な4つの条件
セグメントには前項の4つの分類に加え、以下で解説する「4つのR」を組み合わせることが重要です。セグメントによりユーザーを絞る過程において、4つのRそれぞれの条件に適していることを確認しましょう。
Rank
Rankとは優先順位や優先度のことです。グループ化されたセグメントに優先順位をつけて、順位の高いものからターゲットにしていきます。例えば自社への初回申込みを増やしたい場合、申込みをする可能性が高いユーザーの優先度を高めます。その場合、自社サイトのLPに複数回アクセスしているユーザーからターゲットにしていくと良いでしょう。
Realistic
Realisticはそのセグメントで十分な利益や売上が見込めるかどうか、市場の規模で判断することです。もしニーズが十分にあり高いコンバージョンが想定できたとしても、市場規模があまりに小さければビジネスとして参入すべきではないでしょう。ニーズがある程度見込め、市場規模が成長しているマーケットを選ぶために、売上を確保しやすい市場でセグメントする必要があります。
Reach
Reachでは、自社の商品やサービスをどこまで届けられるかを確認します。また、セグメントでグループ分けをしたユーザーまで効果的に届けられることや、的確に到達できることも重要です。くわえて、現状の流通でどこまでの範囲なら利益を確保できるか、想定している見込み客に効果的にWeb広告が届いているか、といったことも検討材料になります。広告を十分周知し、ニーズがあるユーザーに商品価値を適切に届けるためには、Reachによる判断が欠かせません。
Response
Responseはセグメント内のユーザーからの反応を、測定できるかどうかを確認することです。商品やサービス、プロモーションがユーザーに届いた際に、反応を定量的に測定できることを条件とします。また、セグメントの特性や規模、行動履歴、購買力が測定できることも重要です。そういったデータを得て分析・検証に活かせられれば、今後の商品開発やプロモーションの改善に役立ちます。
最後に
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