- この記事でわかること
-
- 販売戦略の概要
- 販売戦略が重要な理由
- 販売戦略を立てるときの流れ
- 販売戦略の代表的な手法
- 販売戦略に使えるフレームワーク
読了目安:6分
企業がマーケティングを進めるうえで、販売戦略の検討が欠かせません。販売戦略とは、自社の商品やサービスを顧客に届けるための具体的な計画のことです。本記事では、販売戦略について詳しく解説します。販売戦略について正しく理解し、マーケティングの成果を高めましょう。
販売戦略とは?
販売戦略とは、自社の商品やサービスを顧客に届けるための計画のことです。販売戦略を決める際は、以下のようなポイントを検討します。
- ターゲット層
- 商品やサービスの価値
- 商品やサービスの価格
- 販売方法
- プロモーション方法
以下で、販売戦略が重要とされる理由と、販売戦略を立てるときの具体的な流れを解説します。
販売戦略が重要な理由
販売戦略が重要な理由として、以下が挙げられます。
- リソースを効率的に活用できる
- 販売活動を合理的に進められる
販売戦略ではターゲット層や販売方法などを絞るため、もっとも効果的だと思われる施策にリソースを投入できます。人材や資金といった限られたリソースを効率的に活用するには、販売戦略を立てて力を入れる市場やプロモーション活動などを絞ることが大切です。
詳しくは後述しますが、販売戦略は市場や競合、自社について分析したうえで具体的な戦略を決めていきます。そのため、合理的な販売活動が可能になります。勘や経験に頼った販売活動は思うように成果が出ないおそれがあり、成果が出たとしても成功要因の特定が難しく次につなげられません。このように、効率的かつ合理的な販売活動に取り組むために、販売戦略が重要となります。
販売戦略を立てるときの流れ
販売戦略を立てるときは、以下の流れで進めます。
- 市場・競合分析
- 顧客のニーズ分析
- 自社分析
- 課題の特定と対策の検討
- 具体的なプランの作成
- 市場・競合分析
はじめに、市場や競合の分析を行います。狙いたい市場の状況や競合の特徴などを、政府の統計データや競合が公開している情報など客観的なデータを用いて分析します。 - 顧客のニーズ分析
顧客が求めているものや抱えている課題など、顧客のニーズや自社の強み・弱みを分析します。 - 自社分析
自社商品の強み・弱みや営業力などを改めて確認します。 - 課題の特定と対策の検討
ここまでの分析結果を踏まえて自社の課題を特定し、対策を検討します。 - 具体的なプランの作成
最後に、具体的な販売活動のプランに落とし込みます。
販売戦略の代表的な手法
販売戦略に用いられる代表的な手法には、以下のようなものがあります。
- ランチェスター戦略
- コストリーダーシップ戦略
- バンドル戦略
- サンドイッチ戦略
それぞれの戦略の概要について、以下で解説します。
ランチェスター戦略
ランチェスター戦略は「強者と弱者で取るべき戦略が異なる」とする考え方で、市場のシェアを多く占める企業を強者、シェアの低い企業を弱者として、それぞれに合った戦略を検討します。ランチェスター戦略を用いると、例えば商品力やプロモーション力に長けている大企業は、大々的に宣伝してさらにシェアの拡大を目指すのが基本的な販売戦略です。一方、スタートアップ企業や個人が市場に参入したい場合は、強みを活かして差別化できるニッチな市場を狙うという方法が考えられます。
コストリーダーシップ戦略
コストリーダーシップ戦略は、競合よりも低価格で商品・サービスを提供して競争力を高める手法です。大量生産や各種コストの削減など、商品価格を下げるための施策に取り組みます。ただし、あまりにコストを削減しすぎると、商品やサービスの質が低下して顧客離れにつながったり、価格競争が激しくなって結果的に自社の首を締めることになったりする可能性があるため、注意が必要です。
バンドル戦略
バンドル戦略は、複数の商品を組み合わせてセット販売する戦略です。利益率が高い商品と利益率の低い商品を組み合わせて販売することで、利益の向上を図ります。バンドル戦略の代表が、飲食店のセットメニューです。利益率の高いドリンクと利益率の低いフードメニューをセットにして、それぞれの商品を単品で購入するよりも安い価格を設定します。お得感があって単品メニューよりも購入されやすく、利益率は高いものの単品では売れにくいドリンクの販売数を増やせます。
サンドイッチ戦略
サンドイッチ戦略は、「価格の異なる3つのプランや商品が用意されていると、真ん中の価格を選びやすい」という心理を利用した手法です。3つの商品のうち、もっとも利益率の高い商品・サービスを中間の価格にすることで、自然と利益をアップさせられます。利益率だけでなく、在庫を多く抱える商品や新製品など、一番買ってほしい商品を真ん中の価格にするのも、サンドイッチ戦略を活用した方法です。
販売戦略に使えるフレームワーク
先ほど紹介したとおり、販売戦略を立てるにはいくつもの分析を行う必要があります。その際、以下のようなフレームワークがよく活用されています。
4C分析
4C分析は、価値・コスト・利便性・コミュニケーションの4つを顧客視点で分析する手法です。顧客に選ばれる商品・サービスを提供するために押さえておくべきポイントを把握するのに役立ちます。
SWOT分析
SWOT分析は、自社の強み・弱みと外部の機会・脅威を分析する手法です。「強み×機会」や「弱み×脅威」など、SWOT分析の要素を組み合わせて取るべき戦略を検討する「クロスSWOT分析」という手法もあります。
最後に
マーケティングの戦略立案〜実行支援まで一気通貫で行うVENECTでは、変化を続ける生活者の生活様式に合わせたマーケティング支援を行い、顧客体験を設計することが可能です。 以下のお問い合わせフォームよりご連絡ください。
採用情報を
詳しく見る