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競合調査のメリット・デメリットや 進め方を徹底解説!

この記事でわかること
  • 競合調査の概要
  • 競合調査のメリット・デメリット
  • 競合調査の進め方

読了目安:7分

人口減少の続く日本では、商品やサービスの消費量が伸びにくく、マーケットでの競争が激化しています。そのような状況で企業として生き残るためには、競合の状況や強み・弱みを徹底的に調査したうえで、差別化を図る必要があります。しかし、目的があいまいな競合調査では、差別化どころか誤った経営判断につながりかねません。

本記事では、競合調査のメリット・デメリットや具体的な進め方を徹底解説します。マーケティング戦略の策定にあたって競合調査を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

競合調査とは

競合調査とは、その名の通りマーケットにおける競合他社の状況を調査することです。価格帯や商品ラインナップ、販売チャネル、ブランド認知など、さまざまな観点で自社と比較し、マーケティング戦略の立案に活用します。マーケットの調査としては「市場調査」もよく実施されます。「市場調査」がマーケット全体の規模やトレンドなどを調査するのに対し、「競合調査」は競合となる企業とその商品にフォーカスし、自社および自社商品と比較することが主な目的です。明確なライバル企業を設定することで、自社の目指すべきポジショニングを設定しやすいのがメリットだといえます。

競合調査のメリット

競合調査を実施するメリットとして、以下の3点を紹介します。

  • 自社・競合他社の強みと弱みがわかる
  • マーケットの状況を可視化できる
  • 最新トレンドを把握できる

順番に見ていきましょう

自社・競合他社の強みと弱みがわかる

まず、競合他社の価格帯や顧客層、認知度、ブランドイメージなどを徹底的に調査することで、ライバル企業の強み・弱みがわかります。自社の状況と比較することで、どのようなポイントで差別化が可能か戦略を練りやすくなるでしょう。なんとなくマーケットを眺めるのではなく、客観的なデータとして情報を収集することで、自社が狙うべきポジショニングがクリアになります。

関連記事:「ポジショニングとは?意味やマーケティング戦略に欠かせない理由を徹底解説

マーケットの状況を可視化できる

競合各社の状況を整理することで、マーケット全体の状況を可視化できるのも競合調査のメリットです。例えば、以下のようなポイントを把握できます。

  • 自社商品の価格帯や自社ブランドの認知度は競合他社と比較して高いのか低いのか
  • トップブランドの価格帯卯あ商品ラインナップはどうなっているのか
  • 上位数ブランドの寡占状態なのか、多くの企業がシェアを分け合っている状態なのか

上記のような情報を整理しておくことで、マーケティング戦略を立てやすくなります。

最新トレンドを把握できる

競合調査を実施することで、新規参入にもかかわらずシェアを伸ばしている企業やブランドを発見でき、最新トレンドの把握につながります。顧客から新たに支持を獲得している企業がどのような特徴を押し出しているのか、価格をどの程度に設定しているのかを把握すれば、自社の商品戦略につながる貴重な情報となります。

競合調査のデメリット

一方で、競合調査を実施することにはデメリットもあります。

  • 時間や費用がかかる
  • 調査の設計が難しい

上記2つのポイントについて、順番に見ていきましょう。

時間や費用がかかる

まず、競合調査の結果をうまく活かすためには事前の設計から綿密に行う必要があるため、時間や費用がかかる点が挙げられます。マーケティングの知見がない状態で実施してしまうと、十分な費用対効果が得られません。数ヶ月かけて調査を実施したにもかかわらず、有効な戦略を見出せなかったとなれば、マーケティング活動に大幅な遅れが生じます。

調査の設計が難しい

競合調査という言葉だけを聞くと簡単そうですが、実際には調査の項目や方法、アンケート対象者の人数など複雑な要素が絡み合うため、十分な効果を生むための調査設計は簡単ではありません。また、自社が直面しているマーケティング課題を確認し、得られた調査結果からどのような意思決定をするのか仮説を立てたうえで設計していく必要があります。

さらに、担当者から課長、部長、役員クラスといったように階層が上になるほど、当該調査に関連する市場やターゲットの理解が乏しくなるため、意思決定者に合わせた結果の提示方法もあらかじめ想定しておくことが重要です。その後の意思決定まで見据えて調査を設計するのは難易度が高いため、マーケティング支援が可能な企業に調査を委託するのも1つの手です。

VENECTでは競合他社を含めたブランド認知度調査も行っていますので、調査の設計や実行に不安を感じている場合は、ページ下のお問い合わせフォームよりご連絡ください。

競合調査の進め方を3ステップで解説

競合調査を実施する際には、以下3つのステップで進めましょう。

  1. 調査目的を明確にする
  2. 仮説をもとに調査対象を決める
  3. 調査を実施する

各ステップ順番に解説します。

調査目的を明確にする

まず、競合調査の目的を明確にすることが大切です。多くの場合、調査の目的は組織内の意思決定に役立てるためでしょう。例えば、製造販売業におけるマーケティングリサーチであれば、マーケティング戦略全体のPDCAにおいて、P(Plan)の「企画立案段階」またはC(Check)の「診断段階」で調査が必要とされます。Plan(企画立案)の段階では、コンセプトやアイディアを方向づけるための可能性の探索や仮説検証を目的とすることが多いです。Check(診断)の段階では、最終的な商品化の判断を下す意思決定の判断材料にしたり、マーケティング活動の進捗確認やさらなる事業拡大の可能性検証に用いたりします。競合調査をなんとなく実施するのではなく、上記のような明確な目的を設定したうえで進行することが大切です。

仮説をもとに調査対象を決める

競合調査を実施する際には、仮説をもとに調査対象の企業や調査項目を決めることが重要です。調査を始める前に、2次データを活用してマーケットや競合の状況に関する仮説を立てましょう。

2次データとは、第三者によって収集・公開されている既存の情報のことです。簡易的なアンケート結果から、政府や官公庁が公開している国家規模の調査データまで幅広く存在します。

2次データを使った仮説立てまで事前に行うことで、自社が抱えるマーケティング上の課題を発見できます。見つかったマーケティング課題を解決するヒントを得るにはどのような調査が必要か検討することで、調査結果をその後のマーケティング戦略に活用しやすくなるでしょう。例えば、設定した調査対象で十分なn数を確保できるか、設問は得たい情報を引き出せるものになっているかなど、仮説をもとに組み立てることで調査設計を具体化できます。

調査を実施する

調査の目的や自社の課題に関する仮説、調査対象の企業が決まったら、実際に競合調査を実施します。調査結果と仮説のズレを検証していくことで、対策が必要なポイントと不要なポイントが見えてくるはずです。事前の準備を入念に行っていれば、調査結果をスムーズにマーケティング活動に落とし込めます。

最後に

マーケティングの戦略立案〜実行支援まで一気通貫で行うVENECTでは、変化を続ける生活者の生活様式に合わせたマーケティング支援を行い、顧客体験を設計することが可能です。 以下のお問い合わせフォームよりご連絡ください。

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