プロジェクトマネジメントではさまざまな項目を網羅的に管理する必要がありますが、そのなかでも重要なのが「品質管理」です。本記事では、プロジェクトマネジメントにおける「品質管理」の重要性と手順を詳しく解説します。
- この記事でわかること
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- プロジェクトマネジメントにおける「品質管理」とは
- プロジェクトマネジメントにおける「品質管理」の重要性
- プロジェクトマネジメントにおける「品質管理」の手順
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プロジェクトマネジメントではさまざまな項目を網羅的に管理する必要がありますが、そのなかでも重要なのが「品質管理」です。品質管理を怠れば、顧客からの信頼低下や事業リスクの増大を招く可能性があります。本記事では、プロジェクトマネジメントにおける「品質管理」の重要性と手順を詳しく解説します。これから新たなプロジェクトを開始する経営者・企業担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
プロジェクトマネジメントにおける「品質管理」とは
プロジェクトマネジメントにおける「品質管理」とは、その名の通り製品やサービスの品質を管理するものです。成果物が満たすべき基準を設け、それをクリアするために分析・改善・管理を行います。求められる品質基準をクリアすることで、顧客やクライアントの信頼獲得につながり、事業を継続しやすくなります。プロジェクトマネジメントの手法である「PMBOK」においても、品質管理は重要な項目として位置づけられています。PMBOKは「Project Management Body Knowledge」の略で、プロジェクトマネジメントを行ううえで必要な知識やノウハウを体系化してまとめたものです。PMBOKにおける10の知識エリアの1つとして、「品質マネジメント」が挙げられています。
参考記事:「注目のプロジェクトマネジメント手法「PMBOK」をわかりやすく解説」
プロジェクトマネジメントにおける「品質管理」の重要性
プロジェクトマネジメントにおいて品質管理が重要な理由は、品質基準を下回ることが顧客満足度の低下やコスト・リスクの増大につながりかねないからです。成果物が顧客やクライアントの期待を下回っていれば、リピート率の低下やクレームの増加につながる可能性が高いでしょう。また、製品の回収や健康被害が発生することで、事業を継続するうえでのコスト・リスクが増大することもあり得ます。どれだけ優れた製品・サービスであっても、品質トラブルによって信頼を失ってしまえば、事業の継続に支障をきたす可能性があります。さらに、品質基準の改善に時間がかかり、製品・サービスのリリースに遅れが生じれば、事業の立ち上げが大きく遅れる可能性もあるでしょう。適切な品質管理は、プロジェクトマネジメントに欠かせない要素だといえます。
プロジェクトマネジメントにおける「品質管理」の手順
プロジェクトマネジメントにおいて品質管理を徹底するには、以下4つの手順が大切です。
- 方針・基準を定める
- 計画を作成する
- 品質をチェック・改善する
- 記録・管理を行う
各手順の内容を確認していきましょう。
方針・基準を定める
まず、製品・サービスが満たすべき品質の基準を明確にしておくことが重要です。基準が明確でなければ、担当者によって判断が分かれる事態となり、一定以上の品質を保つことが難しくなります。製品であれば色やサイズ、質感など、要素ごとに満たすべき品質基準を定める必要があります。可能な限り客観的な判断が可能になるよう、品質基準を言語化して共有しておきましょう。また、顧客やクライアントと直接コミュニケーションを取り、満たすべき品質基準について認識をすり合わせておくことも重要です。製品やサービスが完成してから、ニーズを満たせていない部分が発覚した場合、開発工程をやり直す必要が生じます。効率的に品質管理を進めるため、事前に基準をすり合わせておきましょう。
計画を作成する
満たすべき品質基準が定まったら、その達成に向けて製品やサービスが完成するまでのスケジュールを作成します。十分なテストを実施し、品質基準をクリアできるよう計画を立てましょう。繰り返し検査・テストを行い、徐々に改善を図りながら品質を安定させることが重要です。品質の改善においては、すぐに解決策が見つかるとは限りません。問題があった場合の解決策の立案や対応にかかる時間も想定し、余裕を持ったスケジュールを作成しましょう。また、品質基準をクリアするためにやるべきことを各メンバーのタスクに落とし込み、遅れが生じないよう進捗を管理することも大切です。各メンバーが常に状況を把握し、必要な準備を進められるようコミュニケーションをとることも求められます。
品質をチェック・改善する
製品・サービスがある程度完成してきたら、さまざまな状況を想定してテストを行い、不具合やバグを解消します。製品・サービスのリリース後には、予期せぬ状況で利用されたことによって想定外のトラブル・クレームが発生することもあり得ます。特に新たな製品・サービスをリリースする場合は、あらゆる状況を想定し、リスクを排除しておくことが大切です。基準を満たしていない箇所があった場合は、その都度原因を調査し、改善につなげます。
記録・管理を行う
品質管理においては、記録・管理も重要な工程です。プロジェクトの開始から完了までの流れを記録しておき、問題が生じた場合の原因調査などに対応できる状態にしておきましょう。不具合やバグがあった際、適切な記録がなされていなければ原因を特定できず、製造やサービスの提供再開に時間がかかるかもしれません。逆に記録・管理が徹底されていれば、原因の究明やその後の対応がスムーズになり、不測の事態にも迅速に対応できるようになるでしょう。品質管理において、記録・管理は欠かせません。
最後に
マーケティング活動において戦略から実行までには、プロジェクトが多岐に渡るためプロジェクトマネジメントが求められます。戦略立案〜実行支援まで一気通貫でVENECTでの対応が可能です。以下のお問い合わせフォームよりご連絡ください。
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