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新規事業の計画立案に欠かせない「市場規模」の調べ方は?
活用方法とあわせて解説

新規事業の計画立案を行う際には、対象となる市場の規模をしっかり調べておく必要があります。本記事では、新規事業への活用を前提とした市場規模の調べ方について、活用方法とあわせて解説します。

この記事でわかること
  • 新規事業の計画立案に使える「市場規模の調べ方」
  • 市場規模に関するデータの活用方法
  • 新規事業で市場規模を調べる際のポイント

読了目安:7分

新規事業の計画立案には、市場規模の調査が欠かせません。参入を検討しているカテゴリーの取引金額や販売数量、競合のシェアなどを正確に把握しておかなければ、現実的な新規事業計画を作るのは難しくなるでしょう。本記事では、新規事業への活用を前提とした市場規模の調べ方について、活用方法とあわせて解説します。新規事業の立ち上げを計画している経営者・企業担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

新規事業の計画立案に欠かせない「市場規模」の調べ方

市場規模を調査する方法としては、以下のようなものが挙げられます。

  • デスクリサーチによる調査
  • 公表データに基づく推定
  • 調査会社からのデータ購入
  • 独自調査の実施

それぞれの調査方法について詳しく見ていきましょう。

デスクリサーチによる調査

デスクリサーチは、その名の通りデスク上で資料やパソコンのインターネット検索を使って調査する方法です。官公庁や企業団体などが多くの調査データを公開しており、市場規模の把握に活用できます。特に官公庁が発行しているものは信頼性が高く、新規事業の計画立案にも活かせるでしょう。ただし、ターゲットとする市場の情報があるとは限らない点や、アンケート調査の対象が限定的な場合もある点などには注意が必要です。マーケットの全体像を表したデータになっているか、内容を精査する力が問われます。

公表データに基づく推定

官公庁や企業団体以外にも、民間企業が公表している調査データも参考になります。断片的なデータしか公表されていない場合でも、特定の業界に特化した調査データであれば、関連情報と組み合わせることで市場規模を推定できる場合があります。ただし、官公庁などと比較して信頼度は下がる場合が多いため、情報の提供元をしっかり確認することが大切です。

調査会社からのデータ購入

より詳細なデータを調査会社から購入するという方法もあります。参入企業の多いマーケットであれば、市場全体やカテゴリーごとなどさまざまな切り口でデータが収集されています。購入コストはかかるものの、詳細で正確な調査データをすぐに手に入れられるのはメリットです。

独自調査の実施

官公庁や調査会社が公開・販売するデータも活用できますが、自社にとって必要性の高い情報を正確に取得するには、独自調査の実施がベストだといえます。新規事業のターゲットユーザーを対象に調査を実施すれば、競合他社のポジショニングや自社の強みを活かせるポイントが見えてくるはずです。インターネット調査などを活用すれば、大きな予算がなくても実施できるでしょう。特に新規事業においては、前提となるマーケットの構造を誤って認識してしまうと、軌道修正による時間的・金銭的ロスが大きくなります。多少コストをかけてでも、計画段階で正確かつ客観的なデータを取得しておくことは重要だといえます。

市場規模に関するデータの活用方法

市場規模に関するデータには、主に以下のような活用方法があります。

  • 事業性の検証
  • 売上計画の作成

こちらも順番に見ていきましょう。

事業性の検証

新規事業を立ち上げる際、本当に事業性があるかどうかの見極めは非常に重要です。その際、市場規模がわかれば認知拡大にかかるマーケティングコストや売上の見込みなどをより正確に算出できます。新規事業を始動したあとに市場規模の算定に誤りがあったことが発覚した場合、売上目標や広告宣伝の予算をすべて見直す必要が生じるでしょう。もちろん新規事業では始動後の調整も必要になりますが、あまりに計画とのギャップが大きければプロジェクトの進行に支障が出かねません。市場規模をできるだけ正確に算出しておくことで、新規事業立ち上げ後の軌道修正を最小限に留められます。

売上計画の作成

市場規模や競合他社の売上・シェアがわかれば、現実的な売上計画を立てられます。設備投資にしてもマーケティング投資にしても、投資金額を回収するためには一定の売上規模が必要となります。市場規模や競合他社のシェアといった情報をもとに売上計画を作成すれば、現実的な投資回収・利益創出のプランを立てられるでしょう。新規事業について経営層や投資家、銀行などに説明する際にも、現実的な売上計画になっていなければ協力や承認を得るのは難しくなります。正確な情報をもとに計画を立てることが重要です。

関連記事:「新規事業計画書の作り方とポイントを徹底解説

新規事業で市場規模を調べる際のポイント

新規事業で市場規模を調べる際には、以下3つのポイントを押さえておきましょう。

  • 目的を明確にする
  • 適切な手法を選ぶ
  • 仮説を立てておく

それぞれのポイントについて解説します。

目的を明確にする

まず、市場規模を調べる目的を明確にしておきましょう。「どのような意思決定をするために、どのような情報が必要なのか」を事前に明確にしておくことで、目的に合致するデータを揃えやすくなります。インターネット上には膨大な情報が存在しており、すべてを精査するのは現実的ではありません。また、目的があいまいなままでは不要なデータも集めてしまうことになるでしょう。目的を明確にし、新規事業の計画に必要なデータだけを集めるよう意識することで、効率的に情報を収集できます。

適切な手法を選ぶ

本記事で紹介した4つの手法には、それぞれメリット・デメリットがあります。各手法の特徴を理解したうえで、適切なものを選びましょう。どの手法を選ぶべきかは目的によって異なりますが、市場調査の内容が不十分だったり調査結果が実態に即していなかったりすると、新規事業の立ち上げ後に軌道修正を余儀なくされる可能性があります。インターネット上で見つかる情報に加え、多少の手間やコストをかけてでも独自調査を実施しておくのは有効だといえます。

仮説を立てておく

市場規模を調査するのは、より精度の高い事業計画を作成するためです。どのような結果であっても新規事業の内容が変わらないようであれば、調査をする意味がありません。調査結果を得ただけで満足しないよう、事前に仮説を立て、その後のアクションにつなげる準備をしておきましょう。仮説を立てることで必要なデータが明確になり、より有意義な調査になるはずです。

最後に

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